タイ北部・チェンライのコーヒー園を見学 ドイチャンコーヒーやアカ族の村にあるカフェを巡るツアー

タイ北部・チェンライのコーヒー園を見学 ドイチャンコーヒーやアカ族の村にあるカフェを巡る

タイを代表するコーヒー生産地チェンライ県

“タイ北方のバラ”と称されるチェンマイ県。
バンコクに次いで第二の都市ともいわれ、観光スポットが多いこともあり、県名だけでも知っている方は多いでしょう。
このチェンマイ県から180kmほど北上すると、ミャンマー国境に接するチェンライ県に入ります。
タイ最北に位置するチェンライ県はチェンマイ県と隣接、しかも県名が似ているので姉妹県のようなイメージを与えられますが、そういった関係はなく、ただ名前が似ているだけ。
観光スポット数もチェンマイに比べると見劣りするのですが、チェンライにはミャンマーとラオスとの国境が接する”ゴールデントライアングル”なる、絶景ポイントがあることで知られています。

チェンライの観光名所『ワットロンクン』

大麻からコーヒー栽培へ チェンライの変革

タイ、ラオス、ミャンマーの3ヶ国の国境が接するポイントであり、見晴らしのいい場所から眺めは絶景です。
今では観光名所となったゴールデントライアングルですが、数十年前までは大麻となるケシが盛んに栽培されており、3ヶ国とも取り締まりをすることもなかった完全な無法地帯でした。
世界最大の麻薬密造地帯とも言われていましたが、取り締まりに着手し始めたのはタイ。
1987年、タイ王室のメーファールワン財団は、麻薬撲滅と少数民族たちの自立を目的とし「ドイトン計画」を推進。ケシ栽培をやめさせる代わりにお茶やコーヒー、マカデミアンナッツなどの栽培支援を始めました。
ケシ栽培を行っていた農家は次第に減り、いまではほとんどが撲滅したと言われています。
ゴールデントライアングルが麻薬密造地帯として栄えていたころ、ケシを栽培し生計の柱としていたのは山岳少数民族のアカ族でした。

世界が認めるコーヒー豆を生産する少数民族アカ族とは

アカ族は中国雲南省に暮らすハニ族が起源との説が有力で、支族がベトナムやラオス、ミャンマー、そしてタイへ移住しアカ族と呼ばれるようになったと言われています。
タイ国内でアカ族が多く暮らしているのはチェンライ県とチェンマイ県。

私はチェンライ滞在中、パンナセリ村というアカ族の村に逗留させてもらいました。
まったく観光地化されていないアカ族の村へ行くことができたのは、のちに紹介するアカ族のアリヤさんが、同じアカ族のご友人であるアダムさんを仲介してくれたことがきっかけでした。
アダムさんいわく、パンセナリ村には200家族ほどが住んでいるといい、高床式の家屋がほとんどです。
アダムさんの自宅は数年前に改築し、昔ながらの高床式の家屋ではなく立派な一軒家を建てられています。

村の家々を見て廻って気づいたのは、どの家にも薪がたくさん積まれていること。
後日アカ族について調べたところ、彼らは働き者であるため、各家庭でしっかり薪を蓄えているのが一般的だそうです。

パンセナリ村で迎えた朝

各家庭でこのように薪をたくさん積んでいます

ドイチャンコーヒー本店を見学

先述したように、私がチェンライ滞在中にお世話になったのはアカ族のアリヤさんです。
彼はタイ語が話せるだけではなく、日本語もペラペラ!
まったくストレスなく会話することができるレベルなので、チェンライでのガイドをお任せしました。
私がチェンライで廻ってみたかったのが、アカ族が栽培しているコーヒー園です。

アリヤさんは日本語だけではなくタイ語もペラペラです

アリヤさんの案内で、私がまず訪れたのはドイチャンコーヒー本店。
ドイチャンコーヒー(Doi Chaang Coffee)とは、ドイチャン(ดอยช้าง)という山で栽培されているコーヒー豆の銘柄を指し、タイを代表するコーヒーブランドといっていいでしょう。

ドイチャンコーヒーは店舗も持っており、バンコクでも数店舗を展開しています。
カフェの本店は、ドイチャンにある工場の横に併設され、近くには農園もあるので、収穫時期の前ならチェリーのようなコーヒー豆を見学することも可能です。

ドイチャンコーヒー本店

ドイチャンコーヒー本店のあとはアカ族の村にある超レアなカフェへ!

ドイチャンコーヒー本店を後にし、アリヤさんが連れて行ってくれたのはアカ族の村の中にある『Akha View Coffee Hand Roasted』です。
Wifiが繋がらない山奥なので、自力で来ることは100%無理でしょう。
竹を素材とした質素で洒落たカフェは、山の斜面に建てられているため見晴らし最高です。
このカフェではコーヒー豆をフライパンで焙煎するところから始められるのが面白い。
コーヒー豆を炭火で熱したフライパンでじっくり20分ほど乾煎り。
均等に豆を乾煎りしなければならないため、常に豆を混ぜていなければいけません。
作業を始めて5分ぐらいは楽しいものの、5分を超えると腕の筋肉がピクピク。
次第に動きが鈍くなってくると、作業をアカ族のスタッフに交代し、残りは彼にお任せです!
焙煎が終わると、コーヒーミルを使ったの手挽き。
私も体験してみるべくコーヒーミルでガリガリと挽いてみました。
挽き始めると苦味を含んだ芳醇な香りが立ち上がり、コーヒー好きの鼻腔をこれでもかと刺激するから堪らない!

チェンライの山並みを眺めつつ、自身で焙煎し手挽きしたコーヒーをいただけるのは贅沢の極みです。
最高のコーヒーを味わうことができました。

アカ族の村にある『Akha View Coffee Hand Roasted』。ここからの眺めが素晴らしい!

木や竹で出来ているカフェでほっこり

焙煎に挑んでいる私(西尾)! アカ族のスタッフが心配そうにチェックしてくれています

ここまで色がついたらあと一息で焙煎終了

手挽きはアリヤさんにも手伝ってもらいました

自分で焙煎し手挽きしたコーヒー。至極の一杯をいただきながら、山々の風景を眺めると心底癒されます

山々を眺めながらコーヒーを楽しめるよう屋外にカウンター席が設けられています

帰り際に焙煎したコーヒー豆をお土産としていただきました。タイ語で名前も書いてくれています

ドイチャンコーヒー本店やアカ族の村にあるカフェを巡るプライベートツアー

ケシ栽培からコーヒー栽培に代わって30年ほど経ったいま、チェンライでは多くの国々で認められるコーヒー豆が栽培されています。
チェンライへ行くことがあれば、コーヒー園やアカ族の村にある『Akha View Coffee Hand Roasted』で北タイ産のコーヒーを楽しんでください。
チェンライでのコーヒー園巡りをたくさんの方々に楽しんでいただくため、TRIPULLではアリヤさんによる1日ガイドを受け付けております。
本記事で紹介したコーヒー園やアカ族のカフェを廻ってみたい方は、以下URLからお申し込みください。

この記事のライターもっと見る

西尾康晴(Yasuharu Nishio)の画像

西尾康晴(Yasuharu Nishio)1974年生まれ大阪府出身。大阪と東京で雑誌編集者として勤務し、2011年にタイへ移住。バンコクで月刊誌の編集長を経て2017年4月にタイ国内旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を立ち上げる。TRIPULLのほか、バンコク発タイ料理グルメ情報サイト「激旨!タイ食堂」を運営。 Twitter:nishioyasuharu

関連記事