【タイ南部 スラータニー県】大海原の上に浮かぶゲストハウス

【タイ南部 スラータニー県】大海原の上に浮かぶゲストハウス

私は食の好き嫌いはほとんどなく、どの国へ行っても”食”で困ったことはほとんどありません。
そんな私ではありますが、学生時代までどうしても好きになれなかった食材があります。
牡蠣です。
食感といい、独特の臭みといい、どうしても私の味覚に相入れない奴だったんですが、高校生のころに酒の味を覚えてからというもの、牡蠣がめっぽう旨いと感じるようになり、「もっとも嫌いな食材ナンバーワン」から「好きな食材」の上位にまで食い込む、急上昇ぶりを見せました。
牡蠣といえば「食あたり」を経験する方も少なくないようで、これをきっかけに食べなくなる方もいるようですが、私はそのような経験は皆無。
食べても食べても食あたりにならないもんだから、さらに食べる。
さらに食べても食あたりにならないから、また食べる。
神様は私の胃袋をさぞ丈夫にしてくれたのか、牡蠣で当たることはこれまでの人生で一度もなく、学生時代のころからは考えられないほどの牡蠣フリークになった次第です。

そんな牡蠣狂いの私、タイ国内で食べられる超新鮮な牡蠣を求め、牡蠣養殖場の検索を開始。
調べてみた結果、タイ国内の牡蠣養殖場はいくつか見つかったのですが、私の興味を引いたのはスラータニー県の養殖場でした。
 

牡蠣養殖場も営む宿泊施設  スラータニー県『キアンレー ファームステイ スラータニー』

私が関心を持ったのは、スラータニー県の『キアンレー ファームステイ スラータニー』という宿泊施設。ここは宿泊施設だけではなく、レストランをはじめ牡蠣養殖場をも運営している珍しいゲストハウスです。
牡蠣養殖場とゲストハウスを併営していることも驚いたのですが、『キアンレー ファームステイ スラータニー』は陸上ではなく海洋の上で営まれている宿泊施設だというから、さらに驚き。
万が一、宿泊中に強烈な嵐に見舞われたなら、文字通り海の藻屑(もくず)となることは火を見るより明らか。
それでも私の心に芽生えた興味心はぐいぐい育ち、雨が少ない乾季の2月、この宿泊施設を予約しました。

タイ在住者であっても、スラータニー県がどこに位置しているのかピシャリと言い当てられる方はそれほど多くないでしょう。
スラータニー県はタイ南部に属し、外国人でも知っているような知られた観光地といえば「サムイ島」があります。

そんな有名な島があるだけに、スラータニー県にある「スラータニー空港」は海外からの発着便を持つ国際空港。
私はドンムアン国際空港から朝6時30分に飛び立つライオンエアーに搭乗し、スラータニー空港を目指しました。

スラータニー空港から『キアンレー ファームステイ スラータニー』までの距離は、Googleマップ上だとおよそ50km。車で小一時間ほどの距離です。

私はまず、空港から中心部までバスで移動。中心部でレンタルバイクを手配し、バイクで向かう手段を選びました。
バイクは1日レンタルで250バーツ。
バイクや車が運転できない方は、宿泊施設が送迎してくれるそうなので問い合わせてみましょう。

評判の高いシーフード料理の数々

キアンレーシーフード/ร้านเคียงเลซีฟู๊ด

スラータニー中心部からバイクを走らせることおよそ1時間。
『キアンレー ファームステイ スラータニー』は海上にあるため、受付けやボートの手配は運営母体が同じ『キアンレー シーフード』というレストランで行なっています。
この『キアンレー シーフード』も評判が高く、口コミサイトWongnaiの「USERES’ CHOICE 2020」という賞を獲得。
これは見過ごせん。
私はこれからボートに乗って海上の宿泊施設を向かわなければならないのですが、どうしても食べてみたく、スタッフに相談したところ

「宿泊施設まで料理を持っていくこともできるよ」

とのこと。
料理をわざわざ海上のゲストハウスまで運んでくれるとは、至れり尽くせりでございます。
3品ほどのメニューをオーダーした私は、レストランから発着しているボートに乗り込み、海上の宿泊施設『キアンレー ファームステイ スラータニー』へ出発。
ボートはゆっくりと沖へ進み、10分ほど海を走らせたあたりで、海の上にぽっこりと浮かぶ宿泊施設が見えてきました。

海上で運営されているゲストハウスだけに、しっかりとした造りの建築物を想像していたのですが、私の目に映ったものは私の憶測を木っ端微塵に砕いてくれるかのような、脆弱そうな木造建築物。
それこそ台風などが襲来したなら一瞬にして吹き飛んでしまいそう。
大丈夫かいな…。

ボートから階段へ移り、ゆっくり上がり、周囲を見渡してみる。
空は晴れ渡り雲ひとつない好天。
周囲に広がっているのは大海原だけ。潮風が頬を撫でていく。
大自然に抱かれている状況とはまさにこのことで、さきほどまで抱いていた不安感は雲散霧消。
感動すら覚える環境で食事をし泊まることができるなんて、最高じゃないか!
私は興奮のあまり、持ち込んだウイスキーをグラスに注ぎ、コーラで割ってグイッと飲み干す。
大海原の上に立ち、潮風を浴びつつ、ウイスキーで喉を潤すなんて贅沢極まりない!

部屋にはエアコンはありませんが、心地よい風が入ってくるのでご心配なく。

周囲は海と空が広がるのみです。

夕焼けも抜群に美しい。

キアンレーシーフードはWongnaiお墨付き。

海の上で贅沢な食事を

到着時に『キアンレー シーフード』でオーダーしたのは全3品。海辺にあるレストランだけにシーフードの素材が新鮮なのはもちろんのこと、調理も確かな腕前。
秀逸な料理の数々でした。

お店のオリジナルメニュー「ヤムキアンレー」。揚げた魚を和えたヤムです。

カレーの風味が強いプーパッポンカリー。

イカのプリプリ感が半端なかった。

 

そして夕食では生牡蠣が登場!
牡蠣養殖場で獲れたばかりの牡蠣なんだから、それはもう、牡蠣好きの私を至福たらしめる絶品。
と、牡蠣には満足だったんですが、全体的に夕食のメニューがしょぼくてそこが残念な点。
スープが2種類も出てくるなど、バランスも悪い。
なので、夕食をもう少し豪華にしたいなら、追加で注文することをおすすめします。

超新鮮な牡蠣は生でいただきます

珍しいスープのトムホータレー(ต้มโฮ้ทะเล)

サトー豆とエビを炒めたパットトゥアサトークンソッド(ผัดถั่วสะตอถั่วกุ้งสด)

タイ南部カレーのゲーンソム。

『キアンレー ファームステイ スラータニー』の料金など

部屋は3部屋あり、1室で2名が泊まれるようになっています。
私が宿泊したのは平日だったため他に客はおらず貸切状態でしたが、週末は予約で埋まることも多々。
Agodaなどの予約サイトでは取り扱っていないので(執筆時点)、予約は『キアンレー ファームステイ スラータニー』へ直接連絡する必要があります。
宿泊料金は1泊2500バーツ(一室)。
この料金には朝食と夕食、ボートでの往復が含まれています。
電気と水は利用できる時間が決まっており、午後5時から午後9時ごろまで。それ以外の時間は充電もできないし、シャワーを浴びることもできません。

キアンレー ファームステイ スラータニーのご予約を承っています

今回紹介した、牡蠣養殖場も営む海上のゲストハウス『キアンレー ファームステイ スラータニー』は予約サイトで取り扱われていないため、予約は宿泊施設へ直接連絡を取らなければなりません。
それだけでもハードルが高いのですが、さらに難関なのは英語が通じないのでタイ語必須という点。
タイ語ができないという方のために、弊社では本宿泊施設への予約を承っております。
ご予約手数料は500バーツです。

ご予約は以下メールアドレスへ、必要事項を明記の上お送りください。

メールタイトルに「キアンレー ファームステイ スラータニーの予約希望」とご記入いただき、宿泊日程、宿泊人数、お名前、メールアドレスを本文に記載してください。

メールアドレス:info@tripull.asia

キアンレー ファームステイ スラータニーをYouTubeでも紹介しています

本記事で取り上げた海洋の上にあるゲストハウス『キアンレー ファームステイ スラータニー』は、私のYouTubeチャンネル「西尾旅行社」でも紹介しています。そちらも併せてご覧いただくとともに、チャンネル登録していただければ喜びひとしおです。

 

【DATA】
キアンレー ファームステイ スラータニー(เคียงเล ฟาร์มสเตย์ สุราษฎร์ธานี)
TEL:0870-284-8811
Facebook:https://www.facebook.com/farmstay.keanglay.surat/

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西尾康晴(Yasuharu Nishio)の画像

西尾康晴(Yasuharu Nishio)2011年タイ移住/2017年4月タイ国内旅行会社TRIPULLを起業/バンコク発タイ料理グルメ情報サイト「激旨!タイ食堂」運営/2019年12月1日よりYouTubeチャンネルを開設/ YouTubeチャンネル Nishio Travel

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