サンクラブリー ミャンマーとの国境に近いモン族が住む町

サンクラブリー ミャンマーとの国境に近いモン族が住む町

バンコクから車で3時間ほどで行けるカンチャナブリー県。
泰緬鉄道が走っているクウェー川鉄橋や、エラワンの滝、サファリパークなど観光名所が多く、日本人で訪れたことがある方も少なくないでしょう。
このカンチャナブリー県、あまり知られていないですがかなり広く、タイ国内で3番目に広い県面積を誇っています。
ちなみにタイでもっとも広いのはコラートとも呼ばれるナコンラチャシマー県。2番目が北タイのチェンマイです。

カンチャナブリー県はタイの西の果てまで広がり、最西端はミャンマーとの国境に接しています。この国境付近にサンクラブリーという町があり、私は以前からここへ訪れてみたいとの想いを秘めていました。
バンコク在住ですので行こうと思えばいつでも行けるのですが、いかんせん近くない。
クウェー川鉄橋あたりだとバンコクから3時間で行けますが、国境付近まで行くとなると6時間はかかる。
バスで6時間…。
20代や30代のころでしたら、バスで10時間であろうが20時間であろうがへっちゃらだったと記憶しておりますが、齢40を超えて参りますと辛抱できる時間がどんどん短くなってくる。
バスで6時間は厳しいなぁと弱気になっていたもんだから、サンクラブリーに行く機会をどんどん失し、タイ南部やら北部ばかりに目が行っていた次第です。

とはいえ、時間が経てば経つほど私の年齢も加齢していくわけで、それに併せて肉体も衰えていくのは生物の理。
ならば肉体的ダメージを鑑みると、一刻でも早くサンクラブリーに行ったほうが良いわけで、2020年初頭、サンクラブリーへの旅へ出る決意をいたしました。

【サンクラブリーへの行き方】モーチットの北タイバスターミナルから出発

バンコクからサンクラブリーへ行く手段はいくつかあるようですが、私は北タイバスターミナルから出るバスを選びました。
オレンジ色のカウンターで購入することができます。バス料金は片道304バーツ。
午前6時30分発の便でバンコクを経ちました。
ここからおよそ6時間バスに揺られるわけですが、途中の休憩はたった一回のみ。
バスの車中にも手洗いがあるのでトイレ問題はないのですが、外気に触れる機会が6時間に一度は辛いよ!

サンクラブリーでのレンタルバイクならココ

サンクラブリーでは至る所へ出向こうと企てていたので、現地でレンタルバイクを探すことに。住民の方々に聞き教えてもらったのは、バスが到着した場所から歩いて数分のところ。
ここのレンタルバイク屋はバンの発着場になっているので、返却したらそのままバンに乗り込みカンチャナブリーへ戻ることができるのでおすすめ。
バイクレンタル料は1日250バーツです。

サンクラブリーで宿泊したホテル『バーンモンソイ7(บ้านมอญซอย7)』

私がサンクラブリーで逗留したのは『バーンモンソイ7(บ้านมอญซอย7)』なるホテル。
新しくて部屋も綺麗だったんですが、初日の夜、寝ている間にエアコンから水がだらだらと漏れていたことが発覚。カメラ機材などは無事でしたが、荷物がびちゃびちゃになりえらい目に遭いました。
サンクラブリーのホテルはAgodaでいくつも出ているので、以下を参考にしてください。

 

タイ最長の木造橋 モン橋とも呼ばれる『サパーンマイ ウッタマーヌソン(สะพานไม้อุตตมานุสรณ์) 』

バンコクから6時間かかるとはいえ、週末になるとタイ人観光客が多くなるサンクラブリー。この町がこれほど広く知れ渡ったのは、モン橋と呼ばれる木造橋の存在です。
この橋の正式名称は『サパーンマイ ウッタマーヌソン(สะพานไม้อุตตมานุสรณ์) 』。木造の橋ではタイ国内最長の440メートルを誇っています。
木造橋がかかるカオレム湖はダムの建設によって出来た湖で、その湖底には寺があり乾季になると姿を表します。
橋のふもとでは、それらの寺を巡るボートツアーが発着。私も御多分に洩れることなく、ボートツアーでカオレム湖を回ってきました。
ボートツアーで回った寺の詳細は後述します。

サンクラブリーに建つインド様式の仏塔『チェディ ブッダガヤ(เจดีย์พุทธคยา)』

インド北東部のビハール州に「ブッタガヤ」という町があります。この地で釈迦が悟りを開いたといわれ、世界各地から仏教徒が集まる仏教至上の聖地です。
ここに建つ大菩提寺の「マハーボディ寺」は2002年に世界遺産に認定。この寺と同じ様式で建てられているのが、サンクラブリーの『チェディ ブッダガヤ(เจดีย์พุทธคยา)』です。
仏教の聖地にある大菩提寺とほぼ同じ造りと見られ、ここにも多くの仏教徒が日々集まり、祈りを捧げています。

サンクラブリーの朝は托鉢から始まる

午前7時。朝を迎えたばかりのサンクラブリーですが、通りには人々が参集し、朝の静寂とはほと遠い賑やかな雰囲気が覆っています。
サンクラブリーでは毎朝7時ごろになると、僧侶たちが通りを歩き、托鉢が始まります。
週末は観光客が多いことから、私が宿泊したホテルに近い通りは人で埋まり、厳かな雰囲気はまったくなく、イベント待ちをしている観客のよう。
橙の袈裟をまとった僧侶が現れると、手に持った品々を渡していく。あまりにも人数が多いため、僧侶のうしろにはトラックが控えており、献上された品は僧侶から別の人に手渡されトラックへと移っていきます。
平日だとかなり人が減るので、もう少し厳かな雰囲気になっているのかも。

ミャンマーとの国境に建つ3つの仏塔『スリーパゴダパス(เจดีย์สามองค์)』

スリーパゴダパス(เจดีย์สามองค์)

イミグレーション

逗留先の『バーンモンソイ7』からレンタルバイクを走らせ、北へ北へ。私が目指したのはミャンマーとの国境にあるスリーパゴダパスです。3つの仏塔が並んだこの場所は、インドから仏教が初めてタイに伝わった地だと言われています。それゆえ聖地のように崇められ、訪れるタイ人も少なくありません。
ここにはイミグレーションがありますが、ミャンマーへ渡れるのはタイ人のみ。外国人はミャンマーへ渡ることができないのでご注意を。

清流を眺めながら食事が楽しめる『フアイ ソンガリア(ห้วยซองกาเรีย)』

フアイ ソンガリア(ห้วยซองกาเรีย)

スリーパゴダパスからの帰路にある『フアイ ソンガリア』、この場所を取り上げている日本語の媒体およびブログは見当たらなかったので(執筆時点)、ここを紹介するのは日本人では私が初めてでしょう!
川沿いに飲食ができる小屋が建てられ、川床のような雰囲気を味わいつつ食事が楽しめる場所になっています。
渓流は澄み、川遊びをする子供たちも散見。私も泳ぎたかったですが、水着を持参しておらず断念。
タイ料理をつつきつつ、ビールで喉を潤していました。

サンクラブリーの名所 ボートツアーで巡る湖の底に沈んだ寺『ワットタイナーム(วัดใต้น้ำ)』

先に書いたように、サンクラブリーにあるカオレム湖はダム建設によって出来た湖で、それまでそこに住んでいたモン族は移動を余儀なくされました。
湖底に沈んだモン族の村には寺があり、乾季のときだけ姿を現します。ボートツアーではその寺である『ワットタイナーム(วัดใต้น้ำ)』や、湖の辺りにある『ワットソムデット(วัดสมเด็จ)』などを見学することができます。
3つの寺を見学する内容で400バーツです。

サンクラブリーのグルメ情報は「激旨!タイ食堂」とYouTubeをご覧ください

本記事ではサンクラブリーの見どころに絞って記事を執筆しました。
地元グルメもいくつか回ったので、そちらの情報は「激旨!タイ食堂」と私個人のYouTubeで紹介しています。
映像でもご覧いただければ、サンクラブリーの魅力がより伝わると思います。

国境の町 サンクラブリーでの旅で食べ歩いた地元グルメ

 

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西尾康晴(Yasuharu Nishio)の画像

西尾康晴(Yasuharu Nishio)2011年タイ移住/2017年4月タイ国内旅行会社TRIPULLを起業/バンコク発タイ料理グルメ情報サイト「激旨!タイ食堂」運営/2019年12月1日よりYouTubeチャンネルを開設/ YouTubeチャンネル Nishio Travel

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